超絶プラモ道２
アオシマプラモの世界

　はぬまあん著
　スタジオ・ハード編

　竹書房／２００１年／２３００円＋税

　『トンデモ本の世界Ｒ』で紹介した『超絶プラモ道』の続編。今回はアオシマのプラモデルに限定して紹介してるんだけど、内容の濃さは相変わらず。写真も豊富で、資料的価値も高い。
　で、何と言ってもアオシマがこれまでに送り出してきたミョ〜なキットの数々が、実にいいんだなあ。
　イデオンの頭にソロシップが合体した「ソロシップイデオン」！（ちなみにイデオンの頭部は脛に取り付けられたミサイルランチャーの上に移動している）
　地球連邦軍戦闘機カービアン・クロッサスにイデオンの生首がくっついた「イデオ・クロッサス」！
　キングビアルのようなメカにザンボット３の生首がくっついた「フォート・ビアル」！
　どういう発想からこんなものが生まれるんだろうか。
　アオシマがすごいのは、ダイターン３やトライダーＧ７や電人ザボーガーのような合体しないロボットでも、強引にバラして合体メカとして売るところ。でもって当然、マッハアタッカーにダイターンの生首が乗ってたり、変なシャトルにトライダーの生首が乗ってたり、変な三輪車にザボーガーの生首が乗ってたりするわけだ。
　そのくせ、ダイオージャは合体しないというのも、よく分からない。
　何と言っても僕が驚いたのは、『テクノポリス21Ｃ』のプラモである。
　そりゃあ僕だって、アオシマがテムジンやマズルカのキットを出してたのは知ってましたよ。当時、１／16のスキャニーだって買いましたよ。
　でも、これ（左）は知らんかったぞ。
　ブレーダーの腕にタケコプターが付いて飛んでくる！
　ブレーダーの脚だけが歩いてくる！
　当然、こんなのはスタジオぬえの設定にはない（笑）。素晴らしすぎる！
　その他にもアオシマには、実在のスーパーカーを強引に合体メカにした「合体カウンタック」なんてのもある。
　あなたが少しでもプラモデルに興味があるなら、この本は絶対に買うべきである。「こんなキットが出てたのか!?」と驚いたり、「あったあった、懐かしいーっ！」と楽しめること請け合いである。貴重な情報が満載のうえ、はぬまあん氏の愛情あふれるツッコミが最高だ。（僕も「バンチャー・キッチン」が付いてたら買ってましたよ、はぬまさん！）
　続巻があるなら、この次はぜひ『アリイプラモの世界』を出していただきたい。
　ちなみに、『超絶プラモ道』の合言葉は「土星の矢に気をつけろ!!」だったが、今回の合言葉は
「ラクダをたすけろ！」
　である。