妖魔夜行
戦慄のミレニアム

　現代に生きる妖怪たちを主人公にした『妖魔夜行』。そのシリーズ最終作『戦慄のミレニアム』では、人類の大半を虐殺しようと企む天使軍団と全世界の妖怪連合軍のハルマゲドンという、大イベントが展開する。当然、舞台もいつもの東京に限定されず、世界的な広がりを見せる。
　そこで活躍するのが、ニューヨークの妖怪ネットワーク〈Ｘヒューマーズ〉。名前から分かる通り、〈うさぎの穴〉とはぜんぜん雰囲気が違う、アメコミチックなノリの陽気なチーム。いつもは〈ザ・ビースト〉と戦っている。
　そのメンバーの１人がパワーフェアリー。見かけは17歳ぐらいの白人娘だが、「アマゾンの奥地に白人の美少女が住んでいる」という伝説から生まれた、れっきとした妖怪。〈Ｘヒューマーズ〉のリーダー、ミスターＷにスカウトされてニューヨークに移住、現在は動物園の飼育係として働いている。人間の５倍のパワー、驚異的な運動神経と耐久力を誇る、いわば妖怪・女ターザンだ。
　『戦慄のミレニアム』ではあまり目立たなかったが、それでもアメリカ陸軍の戦闘ヘリを素手で撃墜するという荒業を見せた。ちなみに、なんで戦う時にいちいちビキニ姿になるかというと、妖力に「服を着ていると使えない」という限定（−10％）がかかっているからである（笑）。
　他のメンバー（ガンチェリー、エッジ、ロードレイザー、サヴェッジバイト、ジャム、シャドーキック）もみんな僕のお気に入り。また彼らの活躍するエピソード、書きたいなあ。